多くの専門的なジャンルと同様、介護業界で用いられる介護用語もまた、関係者以外には意味不明な言葉や単語が少なくありません。未経験者がいきなり現場デビューすると、何がなんだかわからず対処に窮してしまうケースがあり、だからこそ事前に予備知識を確認しておくことが望まれます。とりわけ介護現場で常に飛び交う医療関連用語に関しては、病院で使われている略語表現がそのまま用いられているものも多く、正式名称を知っていればある程度の推察が可能なものも見られます。例をあげると、ラキソはラキソペロン、プルはプルゼニド、マグはマグミットで、これらはいずれも下剤の種類で、GEはグリセリン浣腸を指す、いずれも短く表現した略語です。また、排便を指す用語としてコートがあります。これらの関連用語は、丸暗記することが求められます。
介護業界における役職名については、こちらも基本的に複数の略語が使用されています。広く知られているケアマネはケアマネージャーの略語ですが、介護支援専門員が正式な資格名です。一方で一般の人にはわかりにくいサ責はサービス提供責任者の略語です。各訪問介護事業所に最低1名在職していなければならず、ヘルパーの勤務管理や提供するサービス内容の調整作業など、幅広い職責を担う役職です。またリハビリ専門職を指すPTは理学療法士、OTは作業療法士、STは言語聴覚士の略語であり、いずれも覚えておきたい関連用語です。
この他介護施設の分野では、特養は特別養護老人ホームの略語であり、介護老人福祉施設も同じく施設を指す言葉です。その他サ高住はサービス付き高齢者住宅、有料は有料老人ホーム、老健は老人保健施設の略語です。